ソフトバンクが始めた「海外パケットし放題」を皮切りに広まった国外でのパケット定額制は、海外でのスマートフォンユースを大きく変えました。以前は海外旅行中に短時間ネット接続しただけでウン万円の請求が来る事も珍しくかったわけで、随分と良い時代になったものです。
しかし油断していると思わぬトラブルに巻き込まれるかもしれません。
中国当局が雲南省で企業活動を行う飲料大手のコカコーラに対して出したある通告が、恐ろし過ぎると話題になっています。
コカコーラは中国内において自社のトラックにGPSを搭載して効率的な物流システムを構築しています。中国当局はこのシステムが「高性能GPS」を利用した「不正マッピング」に当たるスパイ行為だと通告してきたようだとMotherBoardは報じています。
中国共産党は自国内のインターネットサービスに大規模な検閲を実施している事は有名であり、今回の通告はその延長線上にあるのかもしれません。
アメリカのNBCがこの問題を大きく取り上げた直後に中国当局は突然この嫌疑を取り下げた為に大事には至らなかったようですが、海外企業が中国国内でGPSデバイスを使用する事についての是非についての質問に当局は回答を避けています。
カントリーリスクは企業だけの物ではない
今回はたまたまアメリカの大手マスメディアが取り上げた事や、国内で大きな雇用を生んでいる大手企業であった事が当局の軟化を促したのではないか?と私は考えています。
それでは逆になんのバックボーンも無い個人の旅行者だったらどうでしょうか?ましてや尖閣諸島問題に揉めに揉めている日本人が呑気にiPhoneを持ち込んだとしたら・・・
あなたは「そんなの考え過ぎだよ~」と笑い飛ばしますか?
昨今の中国共産党の傍若無人ぶりを見ていると、私にはとてもそんな気にはなれませんが。