小泉首相が「自民党をぶっ壊す!」というフレーズで自らが所属する政党の再生をアピールした事は記憶に新しいですが、Appleが生み出した怪物は何を壊すのでしょうか?
ガートナーは2013年の第二四半期のPC出荷台数が前年同期と比較して10%以上減少している事を発表しました。
iPadはWindowsのみならずMacシリーズのシェアを侵食
ガートナーはこの現象について、iPadを初めとするタブレットの存在がPCの需要を掠め取っている事が原因だと分析しています。Windowsパソコンの出荷台数は各メーカー総じて減少しており、巷で噂されるWindows 8 の失敗を証明する形となっております。
そしてこちらはアメリカにおける各メーカー毎の数字。
特筆すべきなのはApple。売り上げ・シェアともに減少しており、こちらもタブレット需要の影響をApple自身受けている事を示唆しています。
ある海外ブログではこの件について「AppleがiPadがMacBookのシェアをF○○Kしている事を過小評価(あるいは無視)しており、MacBookシリーズの価格設定の工夫がみられなかった事が原因だ」と述べています。ただ仮にMacBookシリーズの価格を10%下げてシェアをキープしたとしても利益率は大きく落ち込む為に難しい所かもしれません。
一度MacBookシリーズやiMacを所有したユーザーがWindows PCに戻る可能性は低いと思われますが、iPadを初めとするタブレットの台頭により買い替えサイクルそのものに変化が起き始めているのではないかと、私は考えます。
iPhoneも安泰ではない!?
AppleはiPhoneというプロダクトを生み出した事によりスマートフォン市場という新たなドル箱を手にしましたが、ことiPadについては自らのMacBookシリーズを含むラップトップ市場を脅かす存在になっている。デバイスのディスプレイサイズの違いがAppleに与える影響が異なっている事は非常に興味深いですね。そして10インチサイズが主流だったタブレット市場も、今や7インチの手頃なサイズが人気となっておりAppleもこの波に乗り続けるべく、新しいiPad miniをリリースするという噂は消えません。
ディスプレイに高精細なRetinaディスプレイが採用される可能性が高い次期iPad miniは、特に注目度が高く(わざわざRetinaディスプレイ対応を待って買い控えた人も多いようです)その出来次第ではディスプレイサイズの近いスマートフォン(iPhoneを含む)のシェアを脅かす存在になるのではないか?と私は考えています。だってiPhoneとiPad miniを両方所有する意味って少なくありませんか?
元々Apple社内では開発現場においてiPhoneよりもiPadのコンセプトが先行していたそうですが、ここまで市場をかき回すモンスターに育ってしまうとは、Apple自身も想像していなかったでしょう。巷ではiPhone関連のニュースに注目が集まりがちですが、こらからはiPad(mini)の動向にも注目してみると面白いかもしれませんよ。
(VIA:TNW)