iPhoneを初めとするスマートフォンは低年齢層にも広く普及しているようで、最近では中高生に限らず「小学生でも」スマホを所有しているケースが珍しくないそうです。個人的には子供にスマートフォンを与える意味がイマイチ理解出来ないのですが、時勢に逆らえず子供にスマートフォンを持たせざるを得ない状況にある親御さんも少なくないでしょう。
子を持つ親として心配なのはスマートフォンを通じて我が子が危険な目に合うというリスク。当然年齢に応じた使用制限が必要となるのですが、管理者となる親自身がこの仕組みを理解していない事も多く、結果的に子供がなんらかの被害に合うケースも少なくないようです。
今回は以外と知られていないフィルタリングサービスの落とし穴について簡単にまとめてみました。
Wi-Fi接続時は携帯キャリアのフィルタリングサービスは利用不可
平成21年4月1日より「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」が施行され、携帯キャリアは使用者が未成年の場合に健全では無いサイトやアプリの利用を制限するフィルタリングサービスの提供が義務付けられました。
携帯キャリアのホームページにいくと詳しい設定方法が記載されており、各キャリアとも未成年が携帯を利用する際のフィルタリングサービスの設定方法を詳しく記載しています。
さて、Wi-Fi接続機能の無い携帯電話であればこれで問題ないのですが、iPhoneやAndroidといったスマートフォンにはもれなくWi-Fi接続機能があります。実は上記のフィルタリングサービスは3G/LTEのみにしか適用されず、Wi-Fi経由のネット接続には機能しない事は意外と知られていません。つまり公衆Wi-Fiが利用可能な場所ならインターネット接続、Webメール、VOIPアプリによる通話も可能となるわけです。この違いを理解していないとせっかくのフィルタリングサービスも単なるザルとなる恐れも。
よって携帯キャリアのフィルタリングサービスに加えて利用アプリそのものに制限をかける必要があります。設定方法については以下のサイトが参考になるでしょう。
iPhone
わが子にiPhoneを持たせる前に、設定したいフィルターや機能制限。 - たのしいiPhone! AppBank
Android
また機種によっては利用時間を限定出来る物もあり、買い与える前に吟味する必要がありそうです。
フィルタリングサービスがメンテナンス時は要注意
また携帯キャリアのフィルタリングサービスにはもう一つ注意が必要な事があります。それはフィルタリングサービスのメンテナンス時には、3G(LTE)によるWebアクセスが出来なくなる点です。
例えばGmailやYahoo!メールといったWebアクセスが必要なWebメールは使用が不可能に。またネイティブアプリもWebアクセスが必要な物も多く、ほとんど使い物にならなくなる状況が予想されます。そしてサードパーティー製のGPS利用サービス(子供の居場所を確認するサービス等)も一部利用が不可能になる恐れがあり、利用時には特に注意が必要です。
まずは両親から正しい知識の習得を
一概にフィルタリングサービスもいっても回線及びサーバー側で規制するサービスとアプリ等の端末側で規制するサービスがあり、それぞれに長所短所があります。お子様の年齢や教育方針に合わせてそれらを組み合わせて提供する必要があり、両親も事前にしっかりとした予習が必要になってくるわけです。
面倒ではありますが、お子さんがトラブルに巻き込まれてから嘆いても時すでに遅し。愛する我が子の為にしっかり勉強しましょ。