これを日本の市場に置き換えると・・・?
自身がモバイルプラットフォームへの広告出稿企業であるNanigansの報告によると、大手SNSサービスであるFacebookのスマートフォン向け広告において、iPhoneとAndroidではその収益に大きな違いが出た事を報告しています。
同社がOS別のシェアで観測したところ、4.9ドルの広告枠への投資に対してiPhoneでは162%の回収率であった事に対して、Androidでは-10%という何とも対照的な結果だったようです。
これはあくまでも一企業の調査結果である故にサンプリング数が十分ではない事と、広告主の業種・業態によってその結果は大きく変わる可能性があります。
現にNanigansもこのあまりにも偏った調査結果を公表する事に躊躇したそうですが、逆に言えばここまでのハッキリとした違いが現れた事は、誤差の範囲を超えて何らかの傾向を類推するに値するデータであるとも言えそうです。
これからはAndroidでは儲からない!?
iPhone(iOS)とAndroidのユーザー属性の違いについては過去様々な場面で語られてきましたが、一般的な傾向としてAndroidユーザーはiPhoneユーザーと比較してWebに接続する頻度が低く、アプリや周辺機器にお金をあまり使わないという一定の調査結果に落ち着くパターンが多いようです。
このような差異が生じる要因として「Android OSが携帯電話以外にもインストールされている」「無線環境が未整備な途上国や新興国でAndroidが普及し始めている」といったものが挙げられますが、今回の調査結果を照らし合わせて考えるとその傾向は近年更に強まっているという印象を受けます。
誤解を恐れずに言えば、Androidは新興国を中心とした低所得層の囲い込みには成功したが、全体的に収益の上げにくい、美味くないプラットフォームになりつつある。いや、既になっているのかもしれません。これは広告業界に限らず、アプリデベロッパーやスマホアクセサリー関連企業の参入に少なからず影響を与えていると思われます。
以前から日本は諸外国と比べiPhoneの比率が高いと言われていましたが、ドコモのiPhone取り扱い参入でよりAndroidとのシェアは今後さらに開くとみられています。上記のケースが日本でも当てはまるならば、Androidファンには受難の時代がやってきたと言えるかもしれませんね。