
来るべき時が来てしまったようです。これは決して対岸の火事ではありません。
アメリカの携帯通信キャリアでありiPhoneやiPadを独占販売しているAT&Tは、このたびパケット定額プランの新規受付を停止すると発表しました。
新たに用意されたパケットプランは従量制の2種類。
月額15$プランは200MBまで。月額25$プランは2GBまで。オプションを追加する事により、パケットの上限を上げる事はできますが、基本は青天井プランとなっています。
インフラ破綻の予兆は既にあった
好調なiPhoneやiPadの契約増と比例し、増え続けるモバイルトラフィックに白旗を上げてしまったようです。
元々AT&Tについては、スマートフォンやモバイルPCプランを扱う事についてインフラの観点から疑問視されており、先日もトラフィックを捌けなくなった結果、NYでのiPhone新規受付を停止する事態にまで追い込まれていました。
この事についてライバルキャリアのVerizonやsprintから「iPhoneを扱う資格が無い!」と猛烈な攻撃を受けていたのも事実です。
それもあってか、一時期弱音を吐いていたATTもここ最近は公式の場でこの問題に極力触れないようにしていましたが、設備的に限界に近い状態まで来てしまったのでしょう。
日本での通信規制は?
日本の携帯キャリアにおいても通信量による速度規制は実施されていますが、パケット定額を廃止したキャリアはまだありません。しかしiPhone、iPadを擁するソフトバンクの孫社長も、「毎年数倍の増加ペースにあるモバイルトラフィックは、無線インフラだけではとてもカバーしきれない」と吐露しており、近い将来にはパケットプランの制度そのものを見直す可能性は非常に高いと言えるでしょう。
皆が原点回帰してwebの利用を有線で行うようになれば解決するのでしょうが、もう後の祭り。一度スマートフォンやタブレット等のモバイルデバイスの便利さを享受してしまうと、中々元に戻れません。
キャリアが用意したプランと端末を使って正規の利用をしているにも関わらず、何だか悪い事をしているかのような印象操作をされる事は非常に腹立だしいですが、こういった時にユーザーというのは立場が弱く、契約を続けるか辞めるかの二択しか手段を持ち得ていません。
iPhoneやXperia等のスマートフォンやiPadユーザーは、差し当たって無駄なパケットの利用が無いかチェックし、自衛に努めつつ、各キャリアの方針を逐一チェックするしか今の所は無いですね・・・
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iPhoneの速度規制と上手に付き合っていく為に
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