
(画像ソースは koutaku JAPAN)
"世界のSony"よ、どこへ行く。
AppleInsiderは、株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントのCEOである平井一夫氏が、次世代プレイステーション・ポータブル (PSP)はAppleの人気スマートフォンであるiPhoneやiPodTouchに採用されたタッチパネルの採用を検討している事を伝えています。
【Sonyのモバイルゲーム市場への理解】
平井社長は以前、PSPとiPhoneやAndroidスマートフォンのゲームアプリとでは「プレイする層が違うのでお互いにバッティングしない」という楽観的なコメントをしていました。 コアユーザーとライトユーザーとは明確な違いがある。もっと端的に言えば、PSPの高グラフィックで洗練されたゲームを体験したユーザーは、iOSアプリのような暇つぶしゲームにはお金は払わないという考えた方だったわけです。
しかしFlurry Analyticsの調査結果で、それは誤りである事が数字として現れ始めました。2009年度のモバイルゲームシェアにおいて、iOSゲームアプリは前年5%から19%まで躍進しました。それに対してPSPのシェアは22%から11%まで半減しており、明らかに顧客を奪われている事が分かります。
ここにきてようやく事の重大さに気が付いたSonyは、iOSデバイスからライトユーザー層を勝ち取るために(ゲーム屋の)プライドを捨ててiPhoneを真似ると公言したわけです。 平井社長は、iOSデバイスがライトユーザー層に受けた理由をタッチパネルにあるとし「ハードキーとタッチパネルの両方を搭載した次世代PSPは、コアユーザー・ライトユーザーどちらにも 強く訴求する」と述べたそうです。
・・・ちょっとにわかには信じられませんが、このインタビューが事実なら、次世代PSPはモーガン証券のアナリストのマイケル・パクターの言うとおり dead on arrival であると予測せざるを得ません。
また今話題のPSP Phoneとの関係は、あくまでも別プロジェクトであるというスタンスを述べたそうです。なんだかお役所みたいな縦割り組織にしか見えませんね。 こんな調子でiTunesという巨大なプラットフォームを背景に持ち、累計1億数千万台が出荷され、なおも売れ続けるiOSデバイスに勝てるのでしょうか。