中国への特許申請は、コピー商品への抑止力となるのでしょうか。
Patently Appleは中国の特許庁(専利局)が、米Apple社のiPod nanoのUIやアイコンデザインに関する11件の特許を承認したと報じています。
この特許は主にiPod nanoで使われているアイコンデザインに関するもので、「music」「Genius mixes」「FMラジオ」「再生」「プレイリスト」等が含まれています。これらの特許の有効期限は2016年までのようです。
人気ブランドが避けては通れない「コピー商品」対策
今回AppleがiPod nanoという、製品ラインナップとしては廉価なものまで特許申請したのは訳があります。中国では今、この価格帯の製品においておびただしい数のコピー商品(山塞品)が出回っているからです。 大型のタッチディスプレイを持つiPadや通信機能を持つiPhone等と比べ、機能が単純で利用用途も限られたiPodシリーズは、山塞メーカーにとってコピーしやすい上に「人気メーカー製品」に見せかけやすいからなのでしょう。
iPod nano 6Gのコピー商品「Mini clip mp3」

同じくiPod nano 6Gのコピー商品

タッチスクリーンに対応していません。
こちらはiPod nano 5Gのコピー商品

iPhone4のコピー商品までも。中身はAndroid2.1です。

こういった質の悪い(中にはソコソコ使える物もあるようですが)コピー商品は、購買の機会損失を招くだけでなく、 企業イメージそのものを低下させる危険性を秘めており、Appleとしても何らかの手を打ちたい一心での今回の特許出願なのだと思われます。
実際にAppleに限らず世界中の企業が、中国政府に大陸発のコピー製品の取り締まりを求めています。 しかし当の中国政府自身が、他国の技術を強引とも言える手法で取得する事に躍起になっている現状を考えると、簡単には解決出来ない問題かもしれませんね。
このような悪質なコピー商品に対する特許というのは分かるのですが、一部のAndroid携帯のように、ぱっと見iPhone? と思うようなUIインターフェースってどうなんでしょうか?
実は中国のコピー製品より、大手のメーカーでこのようなUIの盗用が行われている事の方が大きな問題だと思うんですけど。
確かに今のスマートフォンはiPhoneに感化され過ぎて、没個性なデザインも多いですね。
他のメーカーもデザインにもっと力を入れて欲しいもんです。