(photo:9to5mac)
何事もバランスが大事なんですね。
Cult of Macは、先日リークされたiPad 3向けの2048×1536という「超」高解像度なディスプレイについて、専門家から懐疑的な意見が出ているようだと述べています。
Displaymateは自社のサイトで、主要タブレットのディスプレイ比較を公表しています。
Tablet Display Technology Shoot-Out
その中で次世代iPadのディスプレイに間する噂に触れ、次のような見解を示しています。
「2048×1536という解像度は、新製品発表時におけるマーケティングの成功と引き換えに、Appleの製品コストパフォーマンスの著しい低下を招く」
2048×1536は「やり過ぎ」
Displaymateのレイモンド博士は、解像度が上がればメモリやバッテリー電力の消費が増え続けるのがタブレット向けディスプレイの宿命だと述べ「デジタルカメラのピクセル戦争と同じ様にはならないだろう」と言及。
また解像度が上がるにつれ、輝度の効率は反比例して下がっていく事にも言及。我々が想像する程の感動は、人間の目には与えないと説明しています。
妥協ラインは200ppi
レイモンド博士は、人間工学的見地からタブレットを分析した結果、ディスプレイのppi値は200ppi程度充分だろうと説明しています。(iPadおよびiPad 2は132ppi)
Androidタブレットとの差別化とコストパフォーマンスのバランス。そのギリギリの妥協ラインについてレイモンド博士は、iPad 3の最適なppi値に206ppiという数字を挙げています。解像度で言えば1600×1200。
現状のiPad(iPad2)の1024×768という解像度から十分なインパクトを与えながら、コストパフォーマンスや輝度効率の低下を最小限に抑えるアップグレードになるというわけです。(互換性の点から、アプリの表示方法に一工夫が必要だとは思いますが)
確かに多くのユーザーはiPad 3により高い解像度は望むでしょうが、その為にバッテリー駆動時間が低下したり製品価格が高騰する事を好ましく感じない事も事実。iPadシリーズに限った事ではありあませんが、Appleには今後も絶妙なバランス感覚を要求される続けるのでしょう。