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知らなきゃ損! あなたの選ぶ携帯キャリアの現状と2年後

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先日ニュースサイトを眺めていると「ドコモの通信速度がソフトバンク並に」といった内容の記事を見つけました。

スマホの通信速度、首都圏・地方主要都市ともにauが首位

各携帯キャリアの通信速度を地区別に測定した結果を公表したものですが、最も通信品質が良いと言われていたドコモがソフトバンクとさして変わらない結果で終わった事で大きな反響を呼びました。それだけ通信品質が携帯キャリアの選択に重要であると、考えられているからこそ「あのドコモがソフトバンクと一緒!?」という驚きがあったのだと思います。

この現象を「ドコモの性急なスマートフォン戦略のツケだ」なんて結論付けるメディアも多く見受けられましたが、それは一側面であって理由の全てではありません。これを理解するにはNTTドコモだけでなく、携帯マーケット全体の動向を知る必要があります。

一般的な家電製品と違い、特にスマートフォンの選択において通信サービスの良し悪しは大きなファクターです。NTTドコモを含めた国内携帯キャリアの現状と今後をまとめてみました。


賭けに出たドコモ

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NTTドコモは、次世代通信規格であるLTEサービス「Xi」のプラン料金の改定と対応タブレットを発表しました。

【速報】NTTドコモ、2011年冬春モデルにXi対応スマートフォン4機種投入へ

長期契約を条件とした料金の引き下げや、データ使用上限を7GBと設定し定額制を維持するといった内容です。前述の記事にもあった都市部におけるドコモのここ最近のスループットの低下には、このドコモが推し進めるLTEサービスXi(クロッシー)が関係しています。

トラフィックの逼迫が叫ばれているこのご時世にデータ定額制の維持とは恐れ入りますが、ここにドコモの苦しい台所事情が見え隠れします。 ドコモは自社の2GHzネットワークのバンド幅15MHzにおいて、このXiに5MHz幅を割り当てています。(屋内時は10MHz) バンド幅は同一基地局に接続できるデバイスのスループットに影響を及ぼします。

Xiのサービスエリアはまだそこまで広くは無いようですが、対象となるエリアでは既存ユーザーのスループットに大きな影響が出るのは当然の事と言えます。セル設計の見直しや新たな基地局の増設でしのいできたドコモですが、それも限界が近付いてきたが故の速度低下でしょう。利用者が2万にも満たないXiにこれだけのバンド幅を割り当てるのは、増え続けるトラフィックをデータ効率の良いXiに逃がす為のドコモの先行投資と言えそうです。

着手が早い分、LTE全盛となった暁にはドコモが他社を大きくリードする事が予想されますが、Xiへユーザーが本格的に移行するのは2014年と言われています。Xiのサービスエリアが広がるほど、既存ユーザーのスループットは軒並み下がっていくという状況が少なくとも後2年は続くわけです。ドコモのこの大きな賭けが吉と出るか凶と出るかは、いかにしてユーザーをXiにスムーズに移行できるかにかかっていると言えそうです。


転機を迎えるau

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auにとっての大きな転機の一つは周波数の再編です。2012年の7月に現行運用している旧800MHzから新800MHzに完全移行する事が決まっている為、今まで活用できなかった新800MHz基地局がようやく本格的に使えるようになります。auではこの新800MHzをLTEを含むメインに、2GHzやWimaxをデータオフロード手段のサブにと考えているようで、現にリリースする製品もトライバンド対応やWimaxとのデュアルチャネル対応といった具合に「新800MHz+α」の運用していく方針が確認できます。auは今までグローバルモデルのスマートフォンの導入に消極的でしたが、2012年を境に積極的に展開していくものと思われます。

もう一つの転機は旧800MHz機種ユーザーの動向です。 2012年の7月旧800MHzから新800MHzへの移行が控えているわけですが、この旧800MHz機種ユーザー(新800MHzに対応していない機種)の数がバカにできない。その数は2011年9月の段階で400万とも言われており、仮に他社に流れるような事があればauのシェアは大きく下がり、業界3位に転落というバットエンドも見えてきます。auにとって、おそらくこの問題への対応が社内の最優先事項になっている事は想像に難くありません。流失阻止に向け、auはあらゆる手段を講じていくでしょう。

2012年の7月が、auにとって良くも悪くも大きな転機となりそうです。

※cdmaoneではなく旧800MHz機種ユーザーの誤りでした。失礼いたしました。@yuhkunさん、ありがとうございます。


プラチナバンド獲得に社運を賭けるソフトバンク

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2011年8月度においてソフトバンクのMNP純増数が17ヶ月連続1位となりました。この好調な理由も、ひとえにApple社のiPhoneがあってこそだというのは自他共に認めているところです。まもなくリリースされると見られるAppleのiPhone 5も、日本国内ではソフトバンクからのみ発売されるとみて間違いないでしょう。

そんな向かう所敵無しに見えるソフトバンクですが、通信品質における悩みは尽きません。ドコモやauと比べて特に室内での電波が弱いと指摘され続けていますが、孫社長をはじめとするソフトバンク幹部はその理由として「プラチナバンドの有無」を強調しています。回り込みに強く電波効率の良い800MHzは通称プラチナバンドと呼ばれており、2GHz主体で展開するソフトバンクは大手2社に比べて不利であると主張しているわけです。

2012年の周波数再編により700、900MHzを新たに携帯キャリアに割り当てる事が決まっていますが、ソフトバンクとしてはiPhoneがサポートする900MHz帯が是が非でも欲しい。ソフトバンクがLTEの指針をハッキリと示さないのは、この900MHzの獲得の有無でその後のストーリーが全く違う物になるからでしょう。

メディアでも孫社長が持論を展開し何々ならぬ意欲を見せるソフトバンクの「プラチナバンド獲得大作戦」ですが、運良く900MHzを獲得してもすぐに通信環境が改善するわけではありません。ユーザーが改善の兆しを実感できる程の基地局数を敷設するのに早くても1年、場所によってはそれ以上かかる事でしょう。いずれにしても、ソフトバンクの通信品質が大きく改善するのはもう少し先になりそうです。


総括

携帯キャリア主要3キャリアの現状と今後の展開を見てきましたが、注目すべきトピックは以下の2点。

・LTEへの取り組み
・周波数帯再編前後の動き

ユーザーに有利な契約プランは長期契約を前提にしている事もあり、スマートフォンの購入においてはこれらをしっかり見定め、今だけでなく2年後3年後も満足できるキャリアを選択する必要がありそうです。




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