エロが世界を占うのか・・・。
intomobileは、JuniperResearch社の調査を元にスマートフォン/タブレット向けのアダルトサービスが近年大きな成長を遂げており、2015年度には市場規模が10億ドル、2017年には15億ドルを突破するだろうと報告しています。
一方通行エロから双方向エロへ
今回の調査報告を紐解くと、2015年のアダルトサイト市場の収益予想において、従来のコンテンツ視聴サービスは下火となり、代わってアダルトチャット等のサービス収益が半数を占めるとあります。
これはスマートフォンの普及に伴い、どこでも手軽にビデオストリーミング配信出来るようになってきた背景があるのでしょう。
10年前では考えられなかった事ですが、これはインターネット経由でコンテンツを垂れ流すだけのサービスは今後下火になっていく可能性を示唆しています。
広がる「エロの南北格差」
また今回の調査報告においてもう一つ興味深いのは、スマートフォン/タブレット向けのアダルトサービスの約70%は、北米及びヨーロッパが占めているという点です。
この極端な偏りは、アメリカ人やフランス人が特にエッチであるという事ではなく、新興国市場においてアダルト視聴サービスはネットワーク環境や決済手順の普及が不十分である事や、流通するスマートフォンがローエンドの物が多い事が大きな障害となっている事が挙げられます。
中国やインドといった世界人口の半数近くを占める国おいて上記のハードルがクリアされれば、今後爆発的に広がりをみせるであろう事は想像に難くありません。
モバイルインターネットの未来は、アダルト業界を観察していれば分かる!?
モバイルインターネットの最大勢力であるiOSデバイスでは、AppleのポリシーからApp StoreやiTunes Storeでのアダルトコンテンツは厳しい制限が設けられています。またアダルトサイトで多用されていたFlashの存在が、iPhoneやiPadにおいて敷居の高い物とされてきました。
しかし今ではほとんどのアダルトコンテンツ配給会社はiPhoneやiPadでも視聴できるようにFlashからHTML5へとサイトを刷新しています。この対応の柔軟なさはどの業界よりも秀でている事はあまり知られていません。
提供するサービスからどうしても表立った評価を受けにくくはありますが、近い将来のモバイルインターネット向けのサービスの動向を伺うのに、これほど適した業界は無いのかもしれません。
もしあなたがエッチなサイトを閲覧している人を発見しても、それはひょっとすると「モバイルインターネットの動向についてのマーケティング」が目的かもしれないので、そっとしておいて下さいね。よろしくお願いします。