Appleとサムスンの特許訴訟が熱を帯びてきました。世界各地で様々な判決が下されており、一部の国ではサムスンに対して対象製品の販売禁止命令も出ているようです。当然サムスンも判決を不服として反論するわけですが、その内容をよ~く見ているとブッ飛んでてかなり面白い。
特許抗争の是非はこの際横に置いておいて、今日はサムスンが発信する「面白反論」を皆さんと愛でてみたいと思います。
iPhoneやiPadのデザインは誰でも思い付くものなのでパクリではない
サムスンはAppleがiPhoneやiPadで採用したデザインは「誰にでも思い付くデザイン」であり、そこに意匠権を主張するAppleは他メーカーの販売を不当に邪魔をしていると主張しました。
まぁ誰にでも思い付く物かどうかは、以下の画像で判断してもらえれば。
iPhoneのデザインはソニーのパクリだ
「あの程度のデザイン、誰でも思い付く。」その舌の根も乾かぬ数日後にこの発言。さすがです。百歩譲ってAppleがソニーのデザインを盗作したとして、それをサムスンが盗作して良い理由はどこにも無いのにね。
iPhoneはサムスン携帯からのパクリだ
「iPhoneはサムスンの特許を無断使用しなければ1台も売れなかった」
驚きの新事実。世間ではサムスンがAppleを模倣していたと思われていましたが、逆にAppleがサムスンをパクっていた!
論拠はサムスンが所有する無線通信に関する技術がiPhoneで使用されている事によるもののようですが、あまねく製品に使われる技術な為に特許侵害を主張出来ない類のようです。
法廷で主張しても無効なので場外乱闘に持ち込むという、サムスンのプロレス根性には頭が下がります。
iPadは"2001年 宇宙の旅"からのパクリだ
極め付けはこれ。フラットなタッチパネルを指で操作する製品はスタンリー・キューブリック監督の"2001年宇宙の旅"で登場しているので、Galaxy TabはiPadのパクリではないというサムスンの主張。自己矛盾が昇華され、美しさすら感じさせます。
この論法を応用すれば、「過去にSF映画やアニメに登場したデバイスに似ている」製品はコピーし放題なわけ。サムスン、あったまいいー!
確信犯につける薬なし
その場の思い付きで発言しているようなサムスンの反論は、整合性に乏しくまるで子供のよう。しかし真に驚くべきは、上記の発言は全てサムスンの公式な発言だという事です。本人達は至って真面目なのです。
今後もAppleとサムスンの訴訟は続いていくわけですが、サムスンの企業体質が変わらない限り、これからもトンデモ反論が尽きる事は無いでしょう。
今から楽しみですね!
斜め上というか、斜め下じゃないかと思います。