近年大きな注目を集める3Dプリンタ技術が、難病に悩む少女に「魔法の手」を授けました。
2歳のエマ・ラベルちゃんは先天性多発性間接拘縮症(AMC)という間接部位の筋肉が萎縮してしまう難病を患っており、生まれつき両手の肘より先の自由がききません。現代の医学では完治出来ないとされており、 一生付き合っていかざるを得ないわけですが、ここで大きな問題が。
規制の補助器具はエマちゃんには大き過ぎまた重過ぎた。
そこでタリク・ラーマン博士とデザイナーのホイットニー氏は、3Dプリンタにて既製の補助器具をエマちゃんに合わせてスケールダウンし、素材にABS樹脂を採用する事で重さの問題を解決しようと試みました。その名も3D-Printed Magic Arms。以下は実際にエマちゃんが3D-Printed Magic Armsを使用している映像です。
この3D-Printed Magic Armsは成型のしやすい樹脂製の為に成長に応じてリプレイス出来る事、また従来の補助器具と比べ軽量な為に小さな子供でも扱いが容易である事を、2歳のエマちゃんが証明してくれました。
幸福なイノベーションの着地
様々なテクノロジーが次々と私達の生活に入り込んでくる現代。本来人々の生活を便利にそして豊かにするはずのデバイスが時として我々から余裕を奪う状況をして「人が技術に振り回されている」と揶揄される事も。しかし最新の技術により母親と抱擁出来る様になった少女を見て、私はこう感じました。
「イノベーションのヤツも中々やるじゃん」
(VIA:ALL Things D)